【声明】CV22オスプレイの飛行再開に抗議し、飛行中止を求める

2024/07/02

声明・談話

横田基地におけるCV22オスプレイの飛行再開強行に抗議し、全てのオスプレイの飛行停止と撤去を求める

2024年7月3日 日本平和委員会

 昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で墜落事故を起こした米軍横田基地(東京都)配備の米空軍特殊作戦用CV22オスプレイが、7月2日、周辺自治体に無通告なまま、飛行再開を強行した。このことに私たちは、満身の怒りをこめて抗議する。
 昨年起きた墜落事故は、屋久島空港に緊急着陸の通報があったのち、5分後に機体が反転・爆発し、真っ逆さまに海面に墜落していった、異常極まる事故である。その原因は、「これまで見られなかった壊滅的な航空機の機械的故障である可能性」があるため、米軍は昨年12月以来、世界中の全機種のオスプレイの飛行停止措置をとってきた。ところが、今年3月8日に米軍はこの措置の解除を突然発表し、海兵隊のMV22オスプレイを皮切りに、徐々に飛行再開の範囲を広げてきた。そしてついに、横田基地でのCV22オスプレイの飛行再開を強行するに至ったのである。しかも、周辺自治体に無通告でこれを強行したのである。これは、東京都と5市1町で構成する「横田基地に関する連絡協議会」が「基地周辺住民にあっては、オスプレイの安全性に対する不安をさらに募らせており…まずは早急に、より詳細な事故原因や安全対策、再発防止策などを明らかにすること」(3月8日の防衛大臣あて要請書)を求めていたことをまったく無視した、傍若無人の飛行再開であり、断じて許すことはできない。
 米軍は、3月の飛行再開に当たっても、そして今回も、屋久島沖での墜落事故の原因について、何ら具体的な説明を行っていない。むしろ、3月8日付の米海軍協会ニュースに掲載されたⅤ22統合プログラム室マネージャーのブライアン・テイラー大佐の談話は、「どの部品が故障したかはわかっているが、なぜ故障したのかその理由はまだわかっていない」と明言している。さらに、6月12日の米議会下院公聴会で、米海軍航空システム司令部のカール・チェビ司令官は、オスプレイについて、「現在、Ⅴ22部隊は、…作戦任務能力を制限する制限された範囲内での飛行が許可されている」「完全なミッション能力への復帰は、2025年半ばまでには起こらないと予想される」ことを明言した。さらに、同司令官は、ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)に関わって、「リスクを除去できたわけではない。再設計されたクラッチを持つまではリスクを除去したことにはならないだろう、現在は試験中」とも証言している。クラッチの不具合で「機体の制御が完全に失われる」HCE発生の危険も除去されていないのである。
 原因解明もされておらず、機体の安全管理に責任を持つ部署の責任者が安全性が確保されていないことを明言しているにもかかわらず、飛行再開を強行するなど、住民の命と安全を無視した暴挙以外の何物でもない。これを、勝手に「安全性は確認されている」と強弁し全面的に受け入れている日本政府の態度は、世界に恥ずべき対米従属の反国民的態度と言わなければならない。ことは住民の命と安全にかかわる重大な問題である。
 私たちは、CV22オスプレイはじめ、全ての米軍・自衛隊のオスプレイの飛行中止と撤去を、断固として求めるものである。

カウンター〈21/06/18-〉

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