【声明】日米首脳会談――日米軍事同盟のさらなる重大な変質を許さない大運動を

2024/04/12

声明・談話

日米首脳会談について
日米軍事同盟のさらなる重大な変質を許さない大運動を呼びかける

2024年4月12日 日本平和委員会

 一、4月10日に行われた日米首脳会談は、日米軍事同盟をさらに危険なものに変質させる重大なものとなった。
 日米共同声明は、岸田政権がこの間おしすすめてきた「安保3文書」による大軍拡や敵地攻撃能力(反撃能力)の保有、自衛隊統合作戦司令部の新設計画などを、「日米の防衛関係をかつてないレベルに引き上げ、日米安全保障協力の新しい時代を切り開く」ものと評価。「過去3年間を経て、日米同盟は前例のない高みに到達した」「わずか数年前には不可能と思われたような方法で、我々の共同での能力を強化するために勇気ある措置を講じたためである」と絶賛している。岸田大軍拡路線が、いかに米政府の軍事的要求に応え憲法の平和原則を覆すものであるかが、ここに示されている。
 一、この到達点の上に共同声明は、「日米同盟をさらに前進させるための新たな戦略的イニシァティブ」を打ち出している。
 第1に、日米が一体となって、平時から有事まで統合して、「シームレスな(すきまのない)」軍事作戦を遂行するための「指揮・統制の枠組みを向上させる」ことである。「より効果的な日米同盟の指揮・統制は、喫緊の地域の安全保障上の課題に直面するにあたり、抑止力を強化し、自由で開かれたインド太平洋を促進していく」としている。また、「日本の一連の反撃能力の効果的な開発及び運用に向けた二国間協力を深化させる」としている。これが、圧倒的な情報量を持つ米軍の指揮下に自衛隊がインド太平洋規模で他国を攻撃する体制に組み込まれるものであることは明らかである。
 第2に、米英豪の軍事提供枠組み(AUKUS)との先端軍事技術開発への日本の参加の方向を打ち出したのをはじめ、日米豪、日米英、日米韓、日米比、NATOとの連携など、対中軍事包囲網を形成する方向で、多国間の軍事連携の強化をおしすすめようとしていることである。これがインド太平洋地域の軍拡競争と緊張の激化を招くことは明らかである。
 第3に、日本が明白な殺傷兵器=次期戦闘機の第三国輸出解禁に踏み出したことを「歓迎」。米国の軍事技術開発に日本を動員するために、日米のさらなる武器の共同開発・生産をおしすすめようとしていることである。日米の軍需産業が連携する優先分野を特定するために、防衛省と米国防省が主導する「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)」を開催し、ミサイルの共同開発・生産や、米軍艦や米軍機の日本の民間施設による整備ができるようにすることがめざされている。さらには、ジェット練習機の共同開発・生産もすすめようとしている。まさに、米政府・米軍需産業の下請けの「死の商人」として、日本の軍需産業を動員しようとしているのである。
 一、さらに共同声明は、相変わらず核兵器禁止条約に背を向け、米政府が「核を含むあらゆる能力を用いる」ことを誓約し、「拡大抑止」(核兵器による威嚇)態勢を強化することを確認。沖縄・辺野古新米軍基地建設のごり押しも公言している。
 また、「国連憲章を含む国際法を堅持する」などと言いながら、イスラエルによるパレスチナ・ガザでの集団虐殺(ジェノサイド)に対しては、イスラエルの自衛権を強調し、正面からの批判を行わず、岸田首相はバイデン大統領との会談で、イスラエルを基本的には支援してきた米政府の姿勢を「高く評価する」と述べるありさまである。
 一、以上のように、この日米首脳会談と共同声明は、文字通り米国の戦略に日本を一体化させ、米軍の指揮の下に、自衛隊を他国攻撃へと動員する従属的軍事同盟へと強化するものに他ならない。この先にあるのは、際限のない軍拡と戦争の危険、そして市民の命と国土を破滅させる道である。
 共同声明では、ASEANのすすめる包摂的な平和体制構想「ASEANインド太平洋構想」への支持が表明されているが、共同声明が示すのはこれとは真逆の方向ではないか。私たちは、このような日米軍事同盟強化の道を阻止し、憲法にもとづく平和外交の道へと転換するために、全力をあげることを表明するものである。 

カウンター〈21/06/18-〉

自己紹介

自分の写真
日本平和委員会は、北海道から沖縄までの津々浦々で、草の根から平和を築くために活動しているNGO(非政府組織)です。

こちらのブログは「平和新聞」掲載の記事を中心に紹介しています。

ご入会・ご購読、絶賛受付中です!

日本平和委員会→ http://j-peace.org/

このブログを検索

アーカイブ

ラベル

QooQ