イスラエルはパレスチナ・ガザ地区での集団虐殺、ラファへの攻撃を中止せよ
――日本政府はUNRWAへの資金拠出を開し、即時停戦の外交に全力をあげよ――
2024年3月25日 日本平和委員会
イスラエルのネタニヤフ政権はイスラム組織・ハマスによる襲撃への報復としてパレスチナ・ガザ地区への集団虐殺をくり広げ、すでに3万2070人(3月22日=ガザ保健当局、負傷者は約7万4000人)を超す死者を生み出し、うち1万3000人以上が子どもだとされる(国連児童基金・ユニセフ=3月17日)。ガザ最大規模のシファ病院への攻撃や食糧保管施設への攻撃など、その無差別性、野蛮さはあまりある。私たちはこの国際法違反の無差別攻撃、集団虐殺をただちに中止することを求めるものである。
重大なことは、イスラエルの攻撃から逃れて、150万人もの人々が避難し密集している南部ラファへの総攻撃を開始する作戦計画を、ネタニヤフ首相が3月15日に承認し、その準備を進めていることである。これをすすめれば、いっそうの無差別殺戮がくり広げられ、人道的被害がさらに計り知れないものになることは必至である。
イスラエルによるガザの完全封鎖と攻撃の下で、ガザの人々はすでに極限的な危機に直面している。戦火に追われ、家を破壊され、食料も水も燃料も医薬品も枯渇し、さらに支援の要とされてきた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への米日などからの拠出金停止の措置が行われる下で、避難民は生存の危機に直面している。国連機関によれば、ガザの全人口の223万人がレベル3(危機)以上の食糧不足に直面し、最も深刻なフェーズ5の飢餓状況に置かれている人々は68万人にのぼるとされている。そしてもしラファへの地上作戦が実行されれば、人口の半分に当たる111万人が飢餓状況に陥るとされている。これはまさに無差別殺戮、集団虐殺そのものであり、このような状況を絶対に許してはならない。
私たちは、イスラエル政府に対し、ラファへの攻撃計画の中止と即時停戦に応ずることを、断固として求めるものである。
また、日本政府に対し、これを実現するための外交努力に全力をあげること。また、アメリカに追随して停止している国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への拠出金の支給をただちに再開することを、強く求めるものである。