故安倍元首相の「国葬」の閣議決定に抗議する
2022年7月22日 日本平和委員会
本日、岸田政権は国民の強い反対の声を無視して、9月27日に故安倍元首相の「国葬」を強行する閣議決定を行った。私たちはこのことに対し、断固として抗議するものである。
私たちはすでに7月10日に、国費を使って特定の個人の特定の評価を国民に押し付ける国葬が、日本国憲法の国民主権、内心の自由、思想・良心の自由、民主主義の原則に反するものであり、断固反対する立場を表明してきたところである。しかも、故安倍元首相は、憲法を無視し、「戦争法」(安保法制)を強行して「戦争する国づくり」をおしすすめ、民主主義と政治倫理を蹂躙し続けてきた人物と言わざるを得ない。その評価は国民の中で大きく分かれている。国葬は、巨額の国費を使って、その故安倍元首相の負の遺産への称賛を国民に押し付け、憲法改悪や軍拡推進に政治利用しようとするものであり、断じて許すことはできない。
岸田首相は、国葬は、「暴力に対し民主主義を断固として守り抜くという決意を示す」ためなどと繰り返している。しかしこれは、「民主主義」の名を用いて実は、民主主義の原則を踏みにじる許しがたい暴挙と言わなければならない。
私たちは故安倍元首相の「国葬」に断固として反対するとともに、これを利用して自治体や教育現場などで国民に弔意を押し付ける動きに強く反対するものである。そして、安倍・菅政治を継承して改憲をめざす岸田政権の危険な動きを徹底的に明らかにし、これを打ち破るため奮闘する決意を表明するものである。