オスプレイの墜落事故に抗議し、オスプレイの
飛行中止と全オスプレイの撤去を求める
飛行中止と全オスプレイの撤去を求める
2022年6月10日 日本平和委員会
米第3海兵航空団は9日、カリフォルニア州の海兵隊基地キャンプ・ペンドルトンを拠点とする垂直離着陸機MV22オスプレイが8日昼、同州南東部・メキシコ国境に近いグラミス付近に墜落したと発表した。訓練中の事故で、5人の乗員のうち4人が死亡したと報じられている。
同型機は3月にもノルウェーで演習中に墜落し、4人が死亡している。オスプレイは、回転翼機に不可欠のオートローテーション機能が欠落しているなど、様々な欠陥が指摘されてきた。そして実際に開発以来、13回墜落し、50人以上の乗組員が死亡し、「空飛ぶ棺桶」の異名をとるほど、事故を多発させている。だからこそ、沖縄県と県民がこぞってオスプレイの配備に反対し、配備後も撤去を求め続けているのをはじめ、全国各地でオスプレイ配備・訓練への危惧と反対の声が広がっている。
いま、日本国内では、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)にMV22が24機、米空軍横田基地(東京都福生市など)CV22が6機(最終的に10機)、陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)にⅤ22が9機(最終的に17機)、さらに米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に海軍のCMV22が配備される計画で、最終的に50機を超えることが見込まれる。
そして、最近でも、沖縄県・那覇軍港(MV22)や神奈川県横浜市・ノースドック(CV22)への突然の飛来や相次ぐ緊急着陸(3月31日・新石垣空港、4月20日・嘉手納基地=MV22、5月20日・奄美空港=CMV22)、陸自オスプレイの日米強襲上陸演習や総合火力演習への初参加(静岡・東富士演習場)など、米軍・自衛隊ともオスプレイの全国各地での傍若無人の横暴な行動や訓練が激化している。それだけに、今回の事故は、全国でオスプレイによる事故や被害の危険への懸念をいっそう高めている。
私たちは、日本政府が国民の命と安全を守る立場から、一連の事故の原因を調査することを求めるとともに、そもそもがオートローテーション機能を欠如させた欠陥機であるオスプレイの飛行中止と、米軍・自衛隊のすべての機種の撤去を、強く求めるものである。