航空自衛隊小松基地(石川県小松市)所属のF15戦闘機が部品落下事故を起こしていた問題で、県平和委員会は昨年12月22日、小松基地司令に対し、原因の徹底究明と原因・再発防止策を住民に説明するよう求めました。
小松基地のF15戦闘機が昨年9月6日、飛行中に翼の部品を落下させましたが、発表したのは1カ月半以上も後の10月29日でした。落下場所も原因も明らかにされないまま、飛行訓練が再開されています。
同機は2月にも同じ部品を落下させたほか、2011年には燃料タンクと部品を落下させる重大事故を起こしています。県平和委員会は、事故発生を直ちに発表しない、原因を明らかにしない体質は、重大事故に繋がりかねないと指摘しました。対応した職員は、基地司令に伝えると答えました。
あわせて県平和委員会は、小松基地へのF35A戦闘機の配備計画の撤回を求め、近畿中部防衛局あてに申し入れました。
計画は、2025年度に初めの4機を配備し、28年度までに20機体制とする内容です。
平和委員会は、F35戦闘機は「欠陥機」とも指摘され、安全面でも騒音面でも問題があると指摘。加えて、「要撃、各種攻撃任務、偵察などの様々な任務に投入できる多任務戦闘機(マルチロールファイター)」であり、小松基地を敵基地攻撃能力を持つ「攻撃基地」に変質させ、周辺国との間で緊張を高めることになるとして、計画中止を訴えました。
(平和新聞2022年2月5日号)