愛知県平和委員会は11月13日、本紙(平和新聞)編集部の布施祐仁記者を講師に、自衛官募集の実態についての講演会を開催しました。県平和委員会がオンラインで実施してきた市民連続講座の第4回です。約50人が参加しました。
「やっぱり安定した自衛官になりたい? 不景気のなか増える自衛官応募者」と題して講演した布施氏は冒頭、公務員は就職時に「宣誓書」に署名するが、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め」とあるのは自衛官だけで、命をかけて任務にあたることが求められる特殊な仕事だと指摘しました。
安保法制成立と少子化の影響もあり、自衛隊の応募者数は減少傾向にあります。自衛隊は、自治体からの情報提供や学校の職場体験、縁故募集などの強化に加え、今年度からは独自の奨学金制度を開始させました。
布施氏は、戦争は死んでいい人間とそうでない人間の命の格差をつくる、平等な社会を築くことは平和な社会をつくることであり、憲法9条と25条は車の両輪だと訴えました。
元自衛官の参加者は、「いじめや洗脳教育の実態、やめたくてもやめさせてもらえなかったことなど、自分の体験を社会に伝えてきたい」と話しました。
(平和新聞21年12月5日号)
