陸上自衛隊第7師団(北海道千歳市)が9月5~7日、戦車などが公道を自走する長距離機動訓練を釧路町などで行ったのに対し、各地で平和委員会などが抗議行動を実施しました。
5日は釧路駐屯地から矢臼別演習場まで、6日は釧路駐屯地から釧路港まで、その後苫小牧港と室蘭港へ向かい、7日には苫小牧港から東千歳駐屯地へ、それぞれ装甲戦闘車など10両前後と多数の誘導車などが公道を走行しました。訓練はいずれも住民が寝静まる夜9時に出発し、ルートには住宅街が広がります。釧路町では住宅街を夜10時過ぎに通過、その際ジェット機のエンジン近くに匹敵する120デシベルを記録しました。
5日は矢臼別平和委員会が呼びかけ、釧路町と標茶町の2カ所の沿道で抗議、延べ約40人が参加し、横断幕を掲げました。
6日は釧路町で、釧路平和委員会などが「STOP 税金はコロナに苦しむ国民へ」などの横断幕やプラカードを掲げて抗議、約100人が参加しました。また8月26日には諸団体と共に釧路市と釧路町に公道走行中止を求めて要請、釧路駐屯地での抗議行動などを重ねました。
7日、苫小牧市では、平和委員会も加わる「苫小牧港の軍港化阻止実行委員会」が呼びかけ、約50人が抗議しました。平和な商業港を軍事利用し、非核平和都市条例を有する苫小牧市の公道での戦車等の自走訓練はふさわしくないと訴えました。同実行委員会は8月26日には苫小牧市に対し、戦車の公道自走で市民生活に悪影響が出ないよう自衛隊に申し入れること、港の軍事利用が認められないことを表明することなどを要請しました。
(平和新聞21年10月5日号)
