長野県平和委員会は6月20日、定期大会を記念しオンラインでの講演会を開催、日本平和委員会常任理事でジャーナリストの末浪靖司さんが「中国と日米軍事同盟」について話しました。特に、「台湾有事」に備えて軍事強化を求める動きにどうこたえるべきか、問題提起しました。県内外から25人が参加しました。
末浪さんは「中国の台湾海峡・ウイグル問題など覇権主義的政策に対して、日本政府は日米軍事同盟強化と軍事力増強で抑え込もうとし、辺野古や馬毛島など全国各地で基地建設・拡大強化を図っている」と指摘。一方、米中関係は決定的な対立関係ではなく競争関係にあると言え、バイデン政権は自国の利益になる場合は中国と協力すると述べました。「米中は核兵器や地球温暖化の問題など、地球と人類に対して重大な責任を持つ国だ。気候変動については共同グループの設置に両国が合意している」と、米中関係の別側面について解説しました。
講演後は参加者の質問に答え、「米国は今でも世界の憲兵の役割を務めているが、中国はこれを一切批判せず、日本と戦争することも考えていない」と、米中の微妙な関係も説明しました。