【奈良・生駒】
「春を呼ぶ平和のつどい」
関千枝子さん朗読劇上演
奈良県の生駒市平和委員会は3月21日、「春を呼ぶ平和のつどい」を開催、110人が参加しました。
「つどい」は同平和委員会恒例の企画で、核兵器禁止条約発効直後となる今回は核兵器廃絶の課題を主題とし、朗読劇と講演で構成しました。
朗読劇「広島第二県女二年西組」は劇団大阪シニア演劇大学「豊麗線」による公演で、作者のノンフィクション作家・関千枝子さんの広島での被爆体験や、亡くなった同級生への思いを描いたものです。関さんは奇しくも2月に亡くなり、追悼公演となりました。関さんは劇中から、「被爆者の共通の思いは、こんな恐ろしい爆弾はいらないという思いだ」と訴えました。
続いて、県平和委員会代表理事で生駒市平和委員会顧問の溝川悠介さんが、原爆の製造から核兵器禁止条約発効までの攻防や市民運動について講演しました。2010年にニューヨークで行われた核不拡散条約再検討会議には1万2000人分の署名を持って生駒市の代表が参加したと紹介し、いま日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名に全力を上げようと呼びかけました。
参加者からは「女学生が被爆し、将来の夢や希望を失ったことはあまりにも悲しい。改めて戦争反対、核兵器廃絶を訴えたい」、「歴史・背景を学べ、原爆と原発の関係もわかった」などと感想が寄せられました。
会場ロビーでは、広島市の高校生が制作した「原爆の絵」を展示。熱心に観覧していた参加者が、「若い方がしっかりと向き合っておられ、うれしく思う」と感想を寄せました。
「原爆の絵」は、続く10日間、市のコミュニティセンターのロビーで展示しました。来館した市民が足を止め、「むごい」「よく描けているな」と感想を話し合っていました。
��平和新聞2021年4月15日号)