《声明》馬毛島基地建設のための環境アセス強行の中止を求める

2021/02/19

声明・談話

《声明》
民意を無視した馬毛島基地建設のための環境影響評価着手の強行に抗議し中止を求める


2021年2月19日 日本平和委員会

 政府・防衛省九州防衛局は、2月18日、馬毛島(鹿児島県西之表市)を米軍・自衛隊基地化するための環境影響評価(アセスメント)着手を強行した。
 1月31日投票の馬毛島基地建設問題を最大の争点として行われた西之表市長選挙では、基地建設は「容認できない」との立場を鮮明にした八板俊輔市長が再選され、市長は2月2日、岸信夫防衛大臣あてに、民意に従い、海上ボーリング調査や環境アセスなどを中止するよう要請していた。今回の政府・防衛省の行為は、この民意と自治体の要請を全く無視したものであり、日本国憲法の民主主義・地方自治の原則を根本から踏みにじるものである。私たちは、環境アセスやボーリング調査の中止と基地建設計画の撤回を、強く求めるものである。
 政府は、民意を無視して基地建設に向けた作業をすすめながら、「地元の理解と協力を得られるよう努力する」(菅首相、岸防衛大臣)と繰り返している。これは、沖縄辺野古新基地建設をごり押ししてきた手法と同じである。地元がどんなに明確な反対の意思を示しても、「地元の理解と協力を得られるよう努力」すると言いさえすれば、民意に反する作業を強行できるとするこの態度は、民主主義じゅうりんの独裁的態度以外の何物でもない。このようなやり方はただちにやめるべきである。
 馬毛島の米空母艦載機訓練基地化、陸海空自衛隊の訓練拠点基地化は、アメリカの軍事的要求言いなりに、豊かな自然と平穏な住民生活を破壊するものであり、日米一体の「殴り込み」訓練基地化するものである。それは、いま菅政権が進めている憲法違反・「専守防衛」を投げ捨てる「敵基地攻撃軍拡」路線と一体のものである。そして、南西諸島全体を軍事要塞化し、米軍と一体となった対中軍事包囲網を築き、「有事」の際にはこれらの島を「捨て石」の戦場とする計画の一環である。何重にも許されないこの基地強化計画を、民意を無視し、私たちの巨額の血税を投入しておし進めることは許されない。
 私たちは改めてここに、馬毛島軍事基地化のための環境アセスとボーリング調査の中止、基地建設計画の撤回を、強く求めるものである。

カウンター〈21/06/18-〉

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