【静岡】富士山に米軍砲撃
「さながら日米共同訓練」
静岡県の陸上自衛隊東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)で10月19日から28日、在沖縄米海兵隊の県道104号線越え実弾砲撃訓練が行われました。
104訓練は1997年から本土で分散実施されており、同演習場では17回目。実施予定だった山梨・北富士、北海道・矢臼別での訓練は新型コロナの影響で中止・延期されており、今年度の実施は東富士が初です。御殿場平和委員会は地元自治体に、訓練を受け入れないよう申し入れましたが地元は了承、訓練が強行されました。
「米軍は東富士に来るな!出ていけ!静岡県民の会」は連日監視に取り組み、県内各地から延べ73人が参加しました。
訓練は過去最大規模の兵員500人、車両120両、榴弾砲12門が参加。確認された砲撃数は1845発で、うち91発が白リン弾でした。近年最多です。
104部隊が「射撃を実施していない間」、日常的に東富士を使用する米軍部隊が同じ場所で砲撃訓練を実施。また前回までは時間をわずかにずらして砲撃訓練を行っていた自衛隊が、今回は同時に行っています。御殿場平和委員会の渡邊希一さんは「さながら日米共同訓練だ」と指摘します。
持ち込まれた車両には高機動ロケット砲システム(HIMARS)2台が、事前通知なしに含まれていたことが判明しています。
さまざまな変化に対し渡邊さんは、「沖縄と同質・同量でなければならない104訓練が、変貌しようとしているのではないか」と懸念しています。
��平和新聞2020年11月5日号)