【高知・ものべ川】
結成記念の講演会
戦跡から戦争の実態知る
8月に発足した高知県のものべ川平和委員会が9月29日、香美市で結成総会を開催しました。
記念企画として、高知市の平和資料館・草の家の出原恵三副館長を講師に迎えて講演会を実施。第2次世界大戦末期に高知が「本土決戦」の最前線にされようとしていた実態を、県内の戦争遺跡の分析を通じて解説しました。出原さんは、「日本にある5万件の戦争遺跡の大半が、戦争末期に作られた。それまでの戦争が全て日本の外で行われた侵略戦争だったことの証だ」と強調、「今こそ、戦争遺跡が作られ使われようとした時代がどんな社会だったか向き合うべきとき」と訴えました。
参加者は「もし本土決戦が実行されていたら自分は生まれていなかったかもしれない」「物部川流域の3市でつくる平和委員会として、各地の戦跡をつなげてとらえることが大事だと思った」「戦争遺産としての継承活動を行政にも求めたい」などと交流しました。
当日に3人が入会。役員体制や、「物部川」は読まれにくいからと名称を「ものべ川平和委員会」とかな表記にすることも確認しました。11月には、3市の戦争遺跡を巡る学習企画を計画しています。
��平和新聞2020年10月15日号)