【横浜・瀬谷区】米スパイ機の真相学ぶ
横浜市の瀬谷区平和委員会は11日、区内で「平和を語る集い」を開催、15人が参加しました。門倉靖司さんのアコーディオン演奏に始まり、瀬谷区在住の会員2人から話を聞きました。
一人は、かつてアメリカのスパイ用ジェット機U2機米偵察機の撮影に成功した松崎幸治さんです。「1956年、朝早く、聞き慣れない飛行機の音を聞いた」という松崎さんは、飛行場の真上から降下するところを撮影、専門誌に写真を持って行ったところ、アメリカのスパイ機と判明。雑誌に掲載され、世界的スクープとなりました。その後ソ連でU2機が撃墜され、マスコミや国会で大きく取り上げられました。「テレビに出演した帰り道、背の高い2人に家の前までつけられ、怖い思いをしました」と振り返ります。アメリカのスパイ機が日本に配備されていたことが明らかになった一連の事件の一端を語りました。
次に、「多喜二の会」事務局長の蠣崎澄子さんが作家・小林多喜二について話しました。蠣崎さんは、多喜二が「オルグ」の執筆で七沢温泉・福元館に逗留していたことを探しあて、明らかにした張本人です。多喜二の半生や作家活動への思いを語りました。蠣崎さんは多喜二の作品に「蟻が川を渡る時、先頭が沈んでいって土手を作り、後から来る蟻を渡してやる」という内容の文があると紹介し、「1回1回、1日1日の活動が無駄ではありません」と訴えました。
参加者からは「多喜二の活動の原動力に庶民の怒りがあります」「U2機の話は初めて聞いた。参加してよかった」など感想が寄せられました。
��平和新聞2020年7月25日号)