《声明》
沖縄県民の歴史的勝利――知事選挙での玉城デニー氏の当選を心から歓迎する
―安倍政権は県民の民意に従い、ただちに新基地建設を中止せよ―
��018年9月30日 日本平和委員会
一、翁長知事の死去に伴い9月30日投票で行われた沖縄県知事選挙で、「オール沖縄」勢力が推す玉城デニー氏が、安倍政権丸抱えの佐喜真淳前宜野湾市長に8万票の大差をつけ圧勝したことを、心から歓迎する。その得票は、前回知事選で翁長氏が獲得した票を約3万6千票上回る約39万6千票に達した。
玉城氏は、米軍新基地建設のための辺野古埋め立て承認撤回を決定した翁長知事の遺志を受け継ぎ、辺野古新基地建設阻止、来年2月に期限を迎える普天間基地の5年以内の運用停止などを訴えてきた。今回の選挙結果は、これを支持する県民の意思を改めて明確に示したものである。また、米軍基地に頼らない平和で豊かな誇りある沖縄をめざす意思を示したものである。安倍政権はこの県民の審判を厳粛に受け止め、ただちに辺野古新基地建設を中止・撤回し、普天間基地の運用停止・閉鎖・撤去、オスプレイの撤去を行うべきである。
一、安倍政権は今回の選挙で、自民、公明、維新、希望の共闘体制をつくり、企業の締め付けを強め、権力と金力を総動員して襲いかかってきた。しかも、佐喜真陣営は選挙戦で辺野古新基地建設について一切語らず争点隠しに躍起となってきた。また、県民の民意を無視してきた安倍政権を批判せず、逆に翁長県政が「分断と対立」を作り出してきたかのように描き出し、「対立から対話へ」と国の言いなりになって経済振興を図るキャンペーンを展開してきた。今回の知事選挙の勝利は、こうした県民を愚弄した安倍政権の攻撃に対する、沖縄県民の良識にもとづく人間の尊厳と誇りをかけた断固たる審判である。
玉城氏はその政策で、憲法9条の精神を尊重し世界平和を希求し、核兵器禁止条約に署名・批准することを求め、アジア・世界との経済・文化交流をすすめることをうたっている。このことも含め今回の勝利は、安倍政権の憲法改悪・「戦争する国づくり」に対する厳しいNO!の審判となった。
一、私たち日本平和委員会の仲間も、今回の知事選勝利のために、全国各地で大奮闘した。全国の仲間が支援募金や現地支援に積極的にとりくんだ。また、沖縄連帯15日行動や日本平和大会学習パンフを使った学習会、決起集会などをくり広げ、沖縄県民のたたかいに連帯する世論を広げた。私たちは、今回の知事選勝利を確信としながら、沖縄県民のたたかいにいっそう固く連帯し、新基地建設阻止、普天間基地の運用停止・閉鎖・撤去、オスプレイ撤去の実現のために奮闘する決意を表明する。また、憲法改悪・日米軍事同盟強化反対の運動を全国でくり広げ、市民と野党の共闘を発展させ、一日も早い安倍政権の打倒のために奮闘する決意を表明する。