【岩手・宮古】CD平和コンサート 歌で戦争を振り返る
岩手県宮古市内で2月25日、初のCD平和コンサートが行われました。
コンサートは、戦中戦後に生まれ歌われた音楽、歌謡曲をCDで聴きながら、「あの戦争は何だったのか」、命と平和の尊さを考え交流しようと企画されたもの。宮古・下閉伊地域平和委員会が事務局を担う実行委員会が主催、75人が参加しました。
語りは、宮古名曲鑑賞会の前川慧一会長です。日本軍初年兵による中国軍捕虜への刺殺訓練をさせられた戦場体験、戦死した夫への恋文「天国のあなたへ」などの朗読を交えました。
鑑賞曲目は、ピアニスト志望で音楽大学出身の特攻隊員が出撃前に弾いた「月光のソナタ」、前線兵士にもっとも愛唱された軍歌「戦友」、一人息子の帰国を待ちわびて引き揚げ船入港岸壁へ通いつめる母親を描いた「岸壁の母」など11曲。
参加者は「声を上げて泣いてしまった。戦争をさせないためにがんばる」「スポーツ(五輪)も音楽も、平和があってこそ。子どもたちへ必ず平和な未来を手渡します」「父は、母とお腹にいた私を残して戦地へ送られ、戻って来なかった。写真でしか父を知りえない悲しみは誰にもさせたくない」など感想を寄せました。コンサートは反響を呼び、県内各地でも実施しています。(平和新聞2018年3月25日号)