≪声明≫米軍ヘリ部品落下事故に抗議し、普天間基地の閉鎖・撤去求める

2017/12/07

声明・談話

≪声明≫
米軍ヘリ部品の保育園落下に抗議し、普天間基地の撤去を要求する


2017年12月8日 日本平和委員会

 12月7日午前10時20分ごろ、沖縄県宜野湾市野嵩の「緑ヶ丘保育園」に、米軍機のものとみられる円筒形の物体が落下した。米海兵隊CH53E大型ヘリコプターに使用されている飛行時ブレード監視装置のカバーとみられ、長さ9.5センチ、直径7.5センチ、重さ200グラム余りとされる。
 同保育園は米海兵隊普天間基地の野嵩ゲートから東に300メートルの住宅街にあり、円筒が落下した当時は園庭などに61人の園児と職員11人がいたという。園長は沖縄防衛局長に、「あと50センチずれていたら、子どもたちが園庭に出入りする場所に落ちていた。米軍機の飛行を停止しなければ、このような事故は何度でも起きる。私たちの命を軽視して何のために飛ばすのか」と厳しく抗議している。6歳の娘を通わせている保育士の女性は「外に出ている子どもたちに当たっていたらと考えるだけで体が震えるほど怖い」と話し、園児の母親は涙を流しながら「事故の怖さは常にあった。米軍機が飛ばない保育園を探さないといけないのか。もう不安と怒りしかない」と語っている。
 私たちは、重大な惨事につながりかねなかった今回の事故に厳しく抗議し、普天間基地の即時運用停止、閉鎖・撤去を断固として求めるものである。
 普天間基地は米軍が県民の土地を強制的に奪って作られたものであり、宜野湾市のど真ん中に居座り、米軍が離発着の安全のために本来設けることにしている土地利用禁止区域や事故危険区域にも、住宅や保育園、学校、病院、公共施設等が密集する、危険極まりない基地である。今回落下事故に見舞われた保育園の上空も、毎日、頻繁に米海兵隊のオスプレイやヘリコプターが低空で飛び交っていた。普天間基地所属機による部品落下、不時着、墜落などの事故は、1972年の本土復帰から今年2月末までだけで、123件に上る。
 今回の事故で、普天間基地と市民生活が両立しないことが改めて明らかになった。安倍政権は、前知事との「5年以内の運用停止」の約束も反故にし、普天間基地を使用し続けて市民の命を危険にさらし、その「危険の除去」を口実に名護市辺野古への新米軍基地建設をおしすすめようとしている。まさに市民の命を人質に新基地を押しつけようとする、許しがたい姿勢である。
 私たちは政府に対し、ただちに普天間基地の運用停止を米国に求めること。そして、一刻も早い普天間基地の閉鎖・撤去を実現するために全力をあげること。危険を他に押しつけるだけの、名護市辺野古への新米軍基地建設をただちに中止・断念することを、改めて断固として求めるものである。

カウンター〈21/06/18-〉

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