≪声明≫岩国基地への米空母艦載機移転開始に抗議する―平和大会の成功を―

2017/08/09

声明・談話

≪声明≫
岩国基地への米空母艦載機移転開始に抗議し、その中止を求める
――2017年日本平和大会in岩国に反対の声を結集しよう――


2017年8月10日 日本平和委員会

 長崎に原爆が投下されてから72年目の8月9日、この日本国民が平和への思いを新たにすべき日に、米軍は米軍厚木基地(神奈川県)から岩国基地(山口県)への空母艦載機の移転を開始した。この開始は、もともと米軍が「6日ごろ」と通告してきたものだが、広島市などから反発の声が上がっていた。しかし、それを延期してきたのが単なる台風などの事情によるものであり、米軍が原爆投下への日本国民の思いに無頓着であることは、今回の移転開始強行によって明らかになった。私たちは、この日本国民の反核平和の願いに対する挑戦的行為に厳しく抗議し、移転の中止を求めるものである。
 この計画は、米空母艦載機61機を岩国基地に移転し、岩国基地を米海兵隊航空部隊とあわせて約130機もの米軍機が集中する、東アジア最大の米軍航空部隊基地にする計画である。空母艦載機も海兵隊航空部隊も、いずれも戦争の際に真っ先に投入される部隊であり、まさに岩国は2つの「殴り込み」航空部隊の一大拠点基地とされるのである。それがアジアの軍事的緊張をいっそう高めることは必至である。現に岩国市では、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃を想定した避難警報訓練が行われる異常事態が生まれている。
 またそれは、現在の岩国基地の配備機数を倍増させ、軍人・軍属は約3800人増加し、岩国市民と広域にわたる周辺住民に、爆音被害や低空飛行、墜落の恐怖、米兵犯罪など、深刻な基地被害をもたらすものである。実際、空母艦載機の主力戦闘機FA18は、5日にも米国内でクラスAの重大事故を引き起こしているし、昨年12月には岩国基地のFA18が高知沖で墜落し、結局その事故原因は不明とされている。1月から配備されたF35Bステルス戦闘機は「重大な265項目の欠陥」を持ったまま配備されたと、米国防総省運用試験・評価局が報告している。
 まさに、岩国基地への空母艦載機移転は、平和と住民の命と安全を脅かす以外のなにものでもない。今後、今年11月以降にFA18戦闘機部隊の本格移駐がすすめられるとされているが、私たちはこの異常な基地強化計画を阻止するために全国の世論と運動を広げ、10月28,29日に開かれる2017年日本平和大会にその声を結集するために、全力をあげる決意をここに表明するものである。

カウンター〈21/06/18-〉

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