≪声明≫
稲田朋美元防衛大臣殿
安倍晋三内閣総理大臣・自民党総裁殿
南スーダンPKO派遣自衛隊部隊「日報」隠ぺい問題に関する国会閉会中審査に稲田前防衛大臣は出席せよ
――真相追及逃れは断じて許されない
2017年8月1日 日本平和委員会
南スーダンPKO派遣自衛隊「日報」隠ぺい問題をめぐる国会閉会中審査に、この問題で辞任に追い込まれた稲田前防衛大臣の出席することについて、野党のこの要求を自民党が拒否していると伝えられている。驚くべき異常な対応であり、断じて許されない。
この問題は、日本平和委員会「平和新聞」編集長が情報公開請求した、南スーダンが内戦状態であることを示す現地部隊「日報」を、防衛相・自衛隊が組織ぐるみで隠ぺいし、戦争法にもとづき自衛隊部隊に一歩間違えば「殺し殺される」戦闘に参戦することになる「駆けつけ警護」任務等を付与し、南スーダンへの派遣を強行したものである。
国民と自衛隊員に対する背信行為というべきこの暴挙の真相を徹底的に解明し、責任の所在を明らかにし、二度とこうしたことが起こらないようにすることは、政府と国会の責務である。
その真相究明を行う国会審議に、最大の責任者であった稲田前防衛大臣の出席が不可欠であることはだれが見ても明らかである。しかも、特別防衛監察の報告では、稲田防衛大臣が陸自に「日報」が保管されていた事実やそれを隠蔽する方針について報告を受けたかどうか、大臣がそれを了承したかどうかの事実についてはあいまいにされている。その真相解明のために、稲田前大臣の出席は不可欠である。
7月28日の記者会見で、稲田前大臣は「国会に呼ばれれば出る」と話しており、安倍首相も「国会から要請があれば政府として協力して対応していくのは当然」と述べていた。これに沿って行動することは、国民への最低限の責務である。もし、これに応じなければ、稲田氏の大臣辞任は、真相隠し、追及逃れのためだったと断じざるを得ない。
稲田前防衛大臣は、国会審議に出席せよ! 安倍総理は自らの任命責任、監督責任において、稲田善大臣を出席させよ! また自民党総裁として、自民党国会対策委員長に、稲田氏の出席を実現するよう指令せよ!--以上のことを、強く要求するものである。