《声明》
安倍政権による、沖縄・辺野古米軍新基地・護岸工事開始強行に抗議し、その中止を求める
2017年4月25日 日本平和委員会
本日、安倍政権は、沖縄県名護市辺野古沿岸域を埋め立て新たな米軍基地を建設するために、辺野古の海に大量の砕石、土砂を投入する護岸工事を強行し始めた。
これは、沖縄県民の民意を踏みにじり、米軍出撃基地を造るために、世界的にも貴重な生物多様性に富む海を埋め立て破壊する暴挙であり、断じて許されない。私たちは、この工事の即時中止と、基地建設計画の撤回を断固として求めるものである。
しかも安倍政権は、この工事の強行に当たって、本来、海の環境を守るために県に求めるべき岩礁破砕許可の申請を行わなかった。辺野古漁協がこの区域の漁業権を放棄したことをもって、「漁業権がない区域に岩礁破砕許可は必要ない」などと主張している。水産庁が工事の直前になって、「県の許可を受けない限り漁業権はなくならない」とする従来の見解を180度変え、「県の許可がなくとも漁協の決議があれば、漁業権はなくなる」としたことを根拠にしている。しかし、これはまさに、米軍基地建設を強行するために法解釈を勝手に変えたものであり、法治国家では絶対に許されない無法なやり方である。
本日報道の世論調査(朝日新聞など)でも、沖縄県民の61%が辺野古新基地建設に反対し、埋め立て工事を始める安倍政権の姿勢は妥当ではないと65%が答え、70%が安倍政権は県民の意見を聞いていないと答えている。沖縄県民の民意は明確である。民主主義を掲げる政府なら、この民意に従い、ただちに工事を中止すべきである。
この工事は、基地内を通る川の水路変更計画も確定しないまますすめられている。土砂の採掘、搬入の見通しも立っていない。サンゴの移動や工法の変更など、知事や名護市長の許可を得なければ前に進めない幾重もの壁がある。私たちは、墜落をくり返す欠陥機であり、海外侵攻のための危険な輸送機であるオスプレイの配備拠点とされ、「殴り込み部隊」海兵隊の出撃拠点とされるこの新米軍基地建設を許さないため、沖縄県民と連帯し、反対の声を全国に広げるために、全力をあげる決意を表明するものである。