航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス」による展示飛行が埼玉県所沢市で計画されたのに対し、「入間基地航空祭でのブルーインパルスの曲芸飛行の中止を求める会(求める会)」が3月23日、航空自衛隊入間基地を訪ね、同基地司令と防衛大臣に対し中止を申し入れました。同会は、入間基地周辺の5市平和委員会を含む33団体で構成します。
22日には所沢平和委員会が市長に対し、航空自衛隊と埼玉西武ライオンズに市として中止を求めるよう要請しました。
展示飛行は、埼玉西武ライオンズの開幕試合に合わせて3月25日に所沢市のベルーナドーム上空で実施。ブルーインパルスは昨年8月のパラリンピック開幕に合わせて行った展示飛行の際、カラースモークの不適切な使用で大きな被害を出しています。
「求める会」は、1999年に入間川河川敷で起きた自衛隊機の墜落事故を繰り返してはならないと述べ、住民の安全を優先し飛行を中止するよう要請しました。またカラースモークの被害の実態や再発防止策を明らかにするよう求めるとともに、一民間企業が依頼すれば展示飛行を行うのか、経費はどうするのかとただしました。応じた職員は「詳細はわからない。本省に伝える」と答えました。
所沢市長は3月の市議会で、11月に予定される入間基地航空祭でブルーインパルス見学のために「西部浄水場を市民に限定解放する」と述べています。所沢平和委員会の大場智子事務局長は、「今後も中止を求めるとともに、市の動きを監視していく」と話しました。
(平和新聞22年4月15日号)