岡山県平和委員会は12月5日、日本原基地調査を実施しました。調査は午前中、自衛隊業務隊演習場対策室長の先導で7カ所回りました。
自然を壊す演習場
奈義山の頂上にはうっすら雪が積もっていました。また、鹿の足跡を発見したり、狐の走り去る所を見たり、熊の出没情報を聞いたりしました。戦争を訓練するための中四国最大の日本原演習場がなければ、豊かな自然が住民のものになっていたのですが、現在は地元住民さえ自由に出入りできません。
冠雪した新東弾着地を望む新・対戦車射場では、450m先の的がすぐ近くにあるように見えます。その他、訓練が多くなった拳銃射場、「初めて見た」という声が上がった手榴弾・爆破訓練場、米軍単独の射撃訓練をした場でもある戦闘射撃場、基本射場を望む剣山の弾着地、システム管理棟でデジタル管理する小銃の基本射場、米軍が今年3月ヘリパッド訓練に使用した場所などを見学しました。
ドローンも使いだした
午後は、勝田郡平和委員会の森藤政憲氏から昨年の演習の特徴を説明してもらいました。
2020年度、演習場は356日使用され、実弾演習は述べ137日行われました。ドローンの無人偵察機や無人航空機(ヘリコプター型)の訓練が増えています。
部隊の訓練としては、高射搬送通信中隊、音楽隊、管制気象隊、ヘリコプター訓練などがあります。また、3月には米軍単独訓練として80人が来ました。
調査参加者からは「弾が外れて山が焦げているのも、昔は隠そうとしたが、今日はあっけらかんと認めた。日本原は毎年変化している」「初めて入った。一般の人にもっと関心を持ってもらいたい。岡山の上に危険な飛行機が飛んでも気がつかないというのではいけない」「2回目。見学の説明以外にも、もっと他にやっているのではないか」「演習場はいろんな形で使われ始めた。他の演習場はほとんど来ているので、オスプレイは近々日本原に来ると思う」等の感想が寄せられました。
(平和新聞岡山県内版21年12月25日号より)