陸上自衛隊矢臼別演習場(北海道別海町)での在沖縄米海兵隊による実弾射撃訓練に抗議し、反対集会が10月17日、釧路市内で開かれました。主催は米海兵隊移転訓練反対根釧連絡会。75人が参加しました。
訓練は10月22日~11月2日を予定し、昨年は新型コロナの影響で中止となりましたが、今回は過去最大規模だった2019年と並ぶ500人が参加する計画です。
集会では、矢臼別平和委員会事務局長の中村忠士さんが、矢臼別演習場で今年に入り日米共同の実戦的訓練が2回行われたことに触れ、「自衛隊の米軍への一部化の流れの一環として今回の訓練は位置付けられる。自衛隊をアメリカの身勝手な戦争に巻き込んではならない」と訴えました。
参加者は、「沖縄と連帯し、米海兵隊を沖縄から、日本から撤退させる」ためにたたかうとした集会宣言を確認。集会後は市内をデモ行進しました。
同連絡会は、訓練部隊の移動や装備品の陸揚げに合わせ、14日から空港など市内各所で監視と抗議行動を実施しています。15日、別海町の市街地交差点では、海兵隊を乗せたバスが通過するのに合わせ、矢臼別平和委員会が「海兵隊は本国に帰れ」と横断幕を掲げて抗議しました。訓練実施期間中は現地に監視本部を置き、連日約15人前後が駆け付け、射撃数を注意深く数えています。
今回の演習に、高機動ロケット砲システム「ハイマース」が持ち込まれたことがインターネットから判明しています。防衛局の広報担当は持ち込みを認める一方、「射撃はしていない」と答えました。中村さんは、「訓練は沖縄の負担軽減が名目だが、夜間訓練や小火器訓練など拡大されてきた。ロケット砲の持ち込みは明らかな約束違反だ」と厳しく批判しています。10月27日には着弾地外で、訓練に伴う火災事故が起きています。
(平和新聞21年11月5日号)
