埼玉県上尾市平和委員会は6月13日、「新型コロナ危機で広がる貧困と格差―相談支援活動の最前線からの報告」と題して学習会を開催、NPO法人「ほっとプラス」の藤田孝典理事を講師に招き、生活相談と支援活動について学びました。
藤田氏は「憲法9条は戦争を食い止め命を守る。憲法25条は日常の安全を保障し命を守る。9条と25条は親和性が高い。日常が苦しい人が増えるほど、社会が不安定化する」と貧困と平和問題のつながりについて話しました。終電後のJR大宮駅のシャッターの前には数十人のホームレスが地面で寝ているという実態を紹介し、「女性の生活困窮や自殺の増加の原因には、新自由主義的な政策による格差拡大がある」と指摘しました。
最後に、「埼玉県では貧困縮小のめどはたっていない。都議選、衆院選がある中で、皆さんの取り組みが引き続き重要だ。政治で貧困は解決できる。皆さんと引き続き連帯して、ひどい社会や政治を変える力になりたい」と呼びかけました。
参加者は「貧困や格差がコロナ禍で可視化されている状況が良くわかった」と感想を寄せました。
講演の様子は、インターネットの動画配信サービスYouTubeの「上尾市平和委員会」チャンネルから視聴が可能です。