≪声明≫
北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議し、問題の平和的解決を求める
2017年11月29日 日本平和委員会
11月29日朝、北朝鮮はまたしても弾道ミサイルを発射し、青森から210キロ沖の日本の排他的経済水域内に落下させた。小野寺防衛大臣によれば、その飛翔高度は4000キロ以上にのぼり、過去最大の射程距離を示し、ICBM(大陸間弾道弾)と考えられるとしている。
私たちは、非核の朝鮮半島をめざす国際的合意と核・ミサイル開発の中止を求める国連安保理決議に反し、無通告で強行された今回の弾道ミサイル発射に、断固抗議するものである。これは、核兵器禁止条約の実現を求める世界の努力に逆行するものであり、地域の緊張を高め、北朝鮮の孤立を深めるだけの蛮行である。
私たちは、北朝鮮に対し、一切の核兵器と弾道ミサイルの開発をただちに中止することを求めるものである。
同時にこの問題は、あくまでも平和的に解決しなければならない。偶発的戦争に発展しかねないような、いたずらに緊張を高める対応は慎まなければならない。この点で、安倍政権が「対話は無駄」とする立場に立ち、先制攻撃も含むアメリカの「あらゆる選択肢」を支持し、核搭載任務を持つB52戦略爆撃機を航空自衛隊が護衛する共同訓練を日本領空で行うなど、核軍事威嚇行動への加担に終始していることは重大である。私たちは、安倍政権に対し、このような軍事圧力一辺倒の対応を改めることを求めるものである。そして、関係各国が無条件の対話を開始し、問題の平和的解決のために全力をあげることを、強く求めるものである。さらに、関係するすべての国が核兵器禁止条約に加入し、核兵器のないアジアと世界を実現ために行動することを求めるものである。