【談話】米韓合同演習と在日米軍基地使用に反対する

2016/03/14

声明・談話

【談話】
軍事的緊張を高める米韓合同演習と在日米軍基地からの参加の中止を求める
――平和的解決のために全力をあげるべき――(談話)


2016年3月8日 日本平和委員会事務局長・千坂 純

 いま、在日米軍基地も拠点としながら、北朝鮮との戦闘を想定した米韓合同演習が激しくくりひろげられている。
 米軍1万7千人、韓国軍30万人が参加し、史上最大規模で繰り広げられているこの演習は、この間の北朝鮮の核ミサイル関連施設への先制攻撃や特殊作戦部隊による政権中枢への攻撃も想定した内容となっていると指摘されている。この演習には、核攻撃可能なB52長距離爆撃機やステルスB2爆撃機、原子力空母、原子力潜水艦などが動員され、在日米軍基地からもステルス戦闘機F22が横田・嘉手納基地を経由して韓国に移動し、佐世保の強襲揚陸艦ボノムリシャールが沖縄の海兵隊部隊とMV22オスプレイ、岩国の垂直離着陸機AV8Bハリアーを搭載して参加し、嘉手納基地のMC130特殊作戦機が特殊部隊を輸送している。また、三沢のF16戦闘機、横田のC130輸送機、横須賀の原子力空母ロナルド・レーガンの艦載機なども参加している可能性も指摘されている。
 これに対し、北朝鮮側は「敵に対する軍事的対応をすべて先制攻撃方式に切り替える」「核弾頭をいつでも発射できるよう準備すべきだ」などと、発言をエスカレートさせている。
 私たちはこの間、北朝鮮の「水爆実験」などに対し、これが非核平和の朝鮮半島実現に逆行する暴挙だとして厳しく抗議し、核兵器開発の即時中止と「6か国協議」への復帰を求めてきた。同時に、関係国に対し軍事的緊張を高める対応を戒め、平和的解決に全力を尽くすことを強く求めてきた。
 この点でこの米韓合同演習は、いたずらに軍事的緊張を高め、不測の事態を起こしかねないものであり、私たちはその中止を求めるである。もちろん、そのために在日米軍基地を使用することもやめるべきである。
 また、この事態は、戦争法が強行された下で米軍と自衛隊との一体化を強める動きの危険性も浮き彫りにしている。もし事態がエスカレートし軍事的衝突が勃発すれば、戦争法のもとで今度はその戦争に自衛隊が全面的に参戦する事態が生まれうるのである。このような危険な道は、絶対にくい止めなければならない。
 私たちは日本政府に対し、朝鮮半島と北東アジアの緊張を激化させるこのような演習に反対し、「6か国協議」の再開をはじめ、問題の平和的解決のために積極的イニシアティブをとることを強く求めるものである。そして、このような演習のための在日米軍基地の使用に反対し、戦争法を廃止することを求めるのである。

カウンター〈21/06/18-〉

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