【声明】
安倍首相の靖国神社奉納、麻生副総理の参拝に抗議する
2013年4月22日 日本平和委員会
安倍首相は4月21日、靖国神社で行われている春季例大祭(4月21~23日)に合わせ、内閣総理大臣の肩書で祭具の真榊を同神社に奉納した。また麻生副総理・財務相も同日夜、同神社を参拝した。他に古屋国家公安委員長、加藤官房副長官、新藤総務相も参拝した。
侵略戦争を「正義」とし、A級戦犯が合祀されている靖国神社への奉納、参拝は、絶対に許すことのできない愚挙であり、強く抗議するものである。
靖国神社はアジアで2000万人、日本人310万人もの犠牲者を出した侵略戦争を「自存自衛の正義の戦争」と内外に宣伝する特殊な役割をもった神社である。中国はじめ日本が侵略したアジア各国政府・人民から、侵略正当化の行為として、これまでも厳しく批判されてきた。その怒りの深さは、今回の靖国奉納に抗議して韓国外相が今月末の訪日を中止したことにも示されている。
こうした侵略戦争を正当化し、それを遂行した戦前の日本に戻ることさえ主張する“靖国派”の勢力が改憲の動きをすすめ、「戦争できる国づくり」をめざしていることに、いまの改憲策動の特別の危険性がある。
日本は侵略戦争の反省を踏まえ、2度と戦争をしない、軍隊は持たないと誓って憲法9条を掲げて国際社会に復帰したはずである。我々はこのことを胸に、今回の靖国神社をめぐる閣僚の行為に重ねて抗議するとともに、改憲策動を許さないために、全力を尽くすものである。