【発言】自衛隊を海外に送るな!核兵器持ち込みNO!の運動をさらに

2016/08/24

声明・談話

【発言】
原水爆禁止2016年世界大会国際会議(8月2~4日)での日本平和委員会の千坂純事務局長の発言を紹介します。

2016年日本平和大会in三沢に向けて、自衛隊を海外の戦場に送るな! 憲法守れ! 核兵器持ち込みNO!の運動をさらに発展させよう

原水爆禁止 2016 年世界大会
国際会議

日本平和委員会事務局長
千坂 純

 いま日本の安倍政権は、安倍首相の政治信条である「血の同盟」=アメリカの戦争を自衛隊が血を流して助ける軍事同盟の実現に執念を燃やしています。そのために、様々な事態で切れ目なくアメリカの戦争に自衛隊が世界規模で協力・参戦できるようにする、「戦争しない」と誓った憲法 9 条違反の安全保障法制(戦争法)を、国民の反対を押し切って強行し、いまその発動に向けた動きを強めています。
 特に、内戦状態の激化するアフリカ・南スーダン PKO に派遣されている自衛隊部隊に武器使用任務を与え、自衛隊が「殺し殺される」戦闘に踏み出す危険が高まっています。南スーダンでは、戦闘の激化の中で、アメリカや周辺国が武力介入部隊の投入を求める事態にまでなっています。いま現地の自衛隊は、宿営地の中に防弾チョッキをつけ、銃を握ってこもっていますが、同じ宿営地内にいるルワンダ軍やエチオピア軍が攻撃されれば、戦争法の下で、宿営地共同防衛の任務の遂行のために、銃撃戦に突入する危険が生まれています。
 11 月に南スーダンに派遣される予定の青森を中心とする陸上自衛隊第 9 師団の部隊は、この 5 月から 6 月にかけてモンゴルの多国間PKO演習に参加し、騒乱に巻き込まれ警告射撃なしでとっさに人を殺傷する射撃を行う場面を想定した訓練を行い、オーストラリアでの米軍、オーストラリア軍との市街地戦闘訓練では、イラク戦争に参戦した米兵の指導を受けています。そして陸上自衛隊は、アメリカのイラク戦争での体験を参考に、武器使用基準を緩和する検討をすすめていると報じられています。
 憲法 9 条の下、戦後一度も他国民を殺傷してこなかった自衛隊が、現実に海外で殺し殺される戦闘を繰り広げる危険が高まっているのです。これを許さず、憲法守れ、戦争法廃止の運動を全国で広げ、10 月 22、23 日に青森県・三沢市で開かれる 2016 年日本平和大会に結集しましょう!

 このアメリカの戦争に参戦していく体制が、アメリカの核兵器使用を容認する政策と結びついているところに、重大な危険があります。安倍政権はアメリカと世界規模で軍事協力を進めることを約束した「日米防衛協力のための指針」(日米軍事ガイドライン)で、アメリカが「その核戦力を含むあらゆる種類の能力を通じ、日本に対して拡大抑止を提供する」と、いざという場合のアメリカの核兵器使用を容認しています。岸田外務大臣は、「集団的自衛権にもとづく極限状況」での核兵器使用を容認する立場を表明し(2014 年 1 月 20 日)、今年 4 月 1 日の閣議決定は「憲法 9 条は核兵器の保有、使用を禁止していない」との見解を明らかにしています。そして、国連総会では、核兵器使用禁止決議にことごとく棄権し、米オバマ大統領が核兵器の「先制不使用」宣言を検討しているとの報道に対し、これが「核の傘」を弱体化させると反対し、米側に協議を申し入れる有様です。
 この強大なアメリカの「核抑止力」に依存する日米軍事同盟絶対の立場こそ、日本政府が、核兵器全面禁止に背を向ける態度の根底にあるのです。
 そして、日本政府は日米軍事同盟の下で米政府と密約を結び、アメリカの核兵器持ち込みを容認する体制を続けています。その中で在日米軍基地への核兵器持ち込みの危険性が高いのが、米空軍のB61 核爆弾です。オバマ政権が 2010 年に発表した「核態勢の見直し」報告では、同盟国を守る「拡大抑止」の核戦力の中で、前方展開する非戦略核兵器としてB61 核爆弾を位置づけています。現在これを搭載するものと位置付けられているのはF16 戦闘機であり、青森県にある米空軍三沢基地に 36 機が配備されています。そして、米政府は 30 年間で 100 兆円を超えると言われる予算を投じて核兵器の近代化をすすめ、その中でB61 核爆弾をより使いやすい核兵器にする開発を進め、それを搭載する両用任務戦闘機として、F35 統合打撃戦闘機の開発・配備をすすめています(核搭載可能機は 2020 年より配備予定=日本原水協「国際情報資料 42」、ハンス・Ⅿ・クリステンセン「2010 年核態勢見直し後の米国核態勢と 2013 年の核使用戦略」)。
 こうした核兵器態勢の中で、米空軍三沢基地や沖縄・嘉手納基地に、いま現在もいつでも核兵器を持ち込むことが可能な態勢がつくられていることを示す事実が明らかになりました。共同通信の太田昌克氏は、昨年末、米空軍が開示した核関連事故「ダルソード(鈍った剣)」(核兵器運用支援システムの比較的軽微な事故)の報告書を入手し、09 年から 13 年にかけて、嘉手納基地で 5 件、三沢基地で 12 件の事故が記録されていることを明らかにしました。これには、爆弾運搬用の車両が操縦不能になり衝突したりするなどの事故が含まれています。これらの事故は、核兵器、通常兵器の双方に用いられるデュアルユース(両用)の装備で起こった事故とのことですが、太田氏の取材に元米政府高官は、「アジアでの軍事的な緊張を受け、米政府が日本への核配備が必要と判断し、日本政府がこれに同意すれば、嘉手納や三沢にある核非核両用の装備は核兵器の運用に使われうる」と述べています。
 三沢や嘉手納など日本の米軍基地に緊急時に核兵器持ち込み、核攻撃する態勢が、今もつくられている疑惑が濃厚です。私たちは、被爆国国民として、このような状況を放置しておくわけにはいきません。ヒバクシャ国際署名を圧倒的に広げ、核兵器廃絶に背を向け、アメリカの「核抑止力」を求め、核兵器持ち込み態勢を容認する日本政府の姿勢を根本的に転換させ、核関連基地を撤去させるため、運動を強めなければならないと決意しています。その運動を、米軍三沢基地周辺で開かれる 2016 年日本平和大会に向けて広げ、大会を成功させていく決意です。日本中、世界中でヒバクシャ国際署名を圧倒的に広げましょう。

カウンター〈21/06/18-〉

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